toilet

ITの話ではないですけど、日常にあるユーザーインターフェースの話ということで。

自動で流れるトイレ

先日、某所のトイレで用を足している時、「使用後は水を流してください」の貼り紙がされているのを見つけました。会社や公共施設など、多くの方が利用するトイレの個室ではよくみかけますが、「用を足して流さない人なんているんだろうか?」と思いつつ、まぁそういう方がいるから貼り紙が必要、ということなのでしょう。

一方で、最近は便座を離れると自動的に流れるトイレもあるということを知り、それが「流し忘れ」の原因のひとつかなと思っています。

つまり、「自動で流れる」ことに慣れてしまっている方が流し忘れる、それならあり得るかもしれません。「自動で流れる」トイレは「流し忘れ」を防いではくれますが、一方で「流し忘れ」を産み出す要因になっているのではないかなと。

世の中のトイレがすべて「自動で流れる」になってくれれば、「流し忘れる」こともないのでしょうが、もう少し普及度が上がらないことには、「流し忘れ防止」よりも「流し忘れ助長」に働いてしまうように思います。

もし、操作する部分に触れなくて良いという「衛生上の観点」から、「自動で流れる」トイレができたのであれば、「手をかざすだけで流れる」トイレでも十分かなとも思いますが、体の不自由な方への配慮とか、様々な観点の結果産まれたものなのでしょう。

いずれにせよ、それまで必要だった操作をなくしてしまうことが、必ずしもユーザーインターフェースの進化にならないのだということを感じた、トイレでの出来事でした。

トイレのレバー

トイレでもうひとつよく見かけるのが、「レバーは手で操作してください」という表示。足で踏む方が多くて、故障が頻発するからということなんですけど、みんなどんな強い力で踏んでるんでしょうか?

でも、その貼り紙があるということは、みんな足で踏んでいるわけで、そのレバーを手で操作することに対する躊躇(ちゅうちょ)もありますよね。なので、あの貼り紙は根本的な解決になっていないと思っています。

根本的な解決として、なぜもっと高い位置に設置しないのでしょうか?

多くの場合、足で操作しやすい場所にあるから踏んでしまうのであって、胸元ぐらいの高さにあれば自然と手で操作するようになると思うのです。

胸元ぐらいの高さのレバーを足で操作しようとすると、ジャイアント馬場の十六文キックぐらいの足の上げ方をしないといけなくなりますが、誰もそこまでしませんよね、トイレの個室の中で。

レバーが水道管の弁と直結しているような構造であれば、レバーの位置が決まってしまうのもしようがないのですが、であればレバーではなく横方向から押す「押しボタン」型とか、足で操作しにくい形にしなければ、根本的な解決にはならないと思います。

便器洗浄脳

そんなことをあれこれ考えていたら、ユーザーインターフェース研究で有名な増井俊之さんが、自身のブログで「トイレのユーザーインターフェース」について書いておられました。「水を流す」ためのボタンの表示が「便器洗浄」となっていて、利用者の発想とかけ離れていると指摘なのですが、まったくその通りと思います。

便器洗浄脳の恐怖 最近の便器洗浄脳

「トイレで水を流す」ということだけでも、使いやすいものにするための工夫が、まだまだありそうです。

#ひとにやさしいIT (ITの話じゃないけど)

photo credit: arnoKath via photopin cc