help 9月1日の「防災の日」にちなんで、というわけではないのですが、災害発生時におけるIT系コミュニティの役割について、自分自身の考え方を書いてみます。

現在も西日本の各地では、豪雨による土砂災害の復旧活動が行われています。この数年というもの、大規模な救援活動が必要な災害の発生が続き、各地で市民の救援活動が立ち上がるたびに感じるのが、「平時からのコミュニティの必要性」です。

FacebookやTwitterなどのSNSの普及により、例えばグループやハッシュタグ機能を利用した情報のグループ化で、多くの人が同じ情報を一度に受け取れるようになりました。災害発生時の情報流通がより簡単になったのです。

こういったネットワークを利用して、支援活動を実行するボランティアグループも立ち上げやすくなったのですが、急ごしらえの人の集まりではグループとしてまとまるまでに時間がかかります。やはり母体となるコミュニティが存在した方が、グループ活動としての立ち上がりはスムーズですし、より効率的な活動が期待できる。

既存のコミュニティであれば、誰がどんな分野に強いかがおおよそ把握できていますし、既に一定の信頼関係が構築されているため、活動開始時の役割分担や指示系統の確立がスムーズに行われると考えられます。

とはいえ、平時から災害時を想定したコミュニティを作り、活動を維持継続していくのは、それほど容易なことではありません。災害時対応の地域組織といえば消防団のようなものが挙げられますが、こういった組織は各地でも参加希望者が少なく、衰退しているのが実態でしょう。

こういった考えや現状に沿った時、各地で活発な活動が見られる「IT系勉強会やイベントのコミュニティ」は、災害発生時の支援活動の母体として最適なのではないか? というのが私の考え方です。

その理由のひとつは「ネットリテラシーの高さ」です。

インターネットが情報流通基盤として有効活用される一方で、嘘の情報、間違った情報などが流通する危険性があるのも事実。ネット上に流通する情報の真偽に惑わされて、本来の活動に支障を来しては元も子もありません。

しかし、IT系コミュニティの参加者は総じて「ネットリテラシー/情報リテラシー」の高い方が多く、こういった方々が情報流通の中枢にいることで、より健全なネットの活用が期待できます。

また、既存のサービスをそのまま使うのではなく、独自に専用の掲示板を作ったり、地図情報と組み合わせた災害支援情報を作りだすといった、新しい情報共有の仕組みを作り出すといったように、必要な情報基盤を自分たちで立ち上げられるのも強み。

もちろん、実際の支援活動はITスキルだけでなく、様々なスキルの人が集まって行われなければなりません。IT分野の人間として、自分たちのコミュニティとその強みが災害時にも機能して社会の役に立てばいいな、そのように考えています。

photo credit: dany_masson via photopin cc