毎年このこの時期に新モデルの出るiPhone、今年も発表されました。今回は従来にも増してリークが多く、外観・色についてはリーク通りでした。発表内容がリーク内容とさほど変わりないにも関わらず、朝から「どれにしようか、どこにしようか?」といった書き込みが多発するiPhoneやAppleはやっぱり凄い。Apple神話は崩れたとか、今回のAppleの発表にはガッカリしたと報じるメディアも多いですがまだまだそんなことは無いと思います。といっても株価は下がってますが…

さて、数年前であればAppleの発表内容は当日発表されるまで社員でもわからないと言われるほど秘密が厳しく守られていて、Apple系情報サイトにリーク情報が掲載されようものならAppleから取り下げの要請があり、それがまた話題になったりしたものでした。Appleの場合注目度が高いので他の企業に比べてそういった部分が取り上げられている面もありますが、企業としては当たり前なんですけどね。

今回リークされていた内容はラインアップ、型番、色、パッケージ等がほぼそのまま出ていたものの、内部仕様や同時に発表された専用ケース等の情報はほぼ出ていなかったことから、リーク元は主に部品メーカー等の製造関係者であることが予想されます。

つまりAppleと契約関係にある会社の従業員が就業時間中に写真を撮り、それをリーク記事を欲しがるメディアに提供しているわけです。日本でも似たような事件がありましたね、お店の冷蔵庫に入ってみました、牛丼の具を思いっきり盛ってみました、ハンバーガーのバンズの上に寝てみました、みたいな。いや、リークとかではない単なる悪ふざけなんですけどね。

でもこっちは全然レベルが違います。Appleから契約を切られ、多額の賠償金を請求され、会社の経営は立ち行かなくなるリスクがあるわけです。これが日本の企業なら社内調査を行い犯人を突き止めて、リークした人間はもちろん幹部もなんらかの責任を取って契約先に対する責任を負うということになるはずです。しかしSNS等でもそういった指摘は見られず、むしろ「あーでもない、こーでもない」と面白おかしくコメントの応酬が繰り広げられているわけです。この差は一体何なんでしょう?

一方で、iPhoneのCMを観ると事前に多くの方がiPhone5cの存在を知っていることにも驚かされます。発表直後に公開されたiPhone5cのTV CMにはざっと50人ぐらいの方が出演されていますので、撮影スタッフや製作に関わった人たちも含めると100人以上の方がiPhone5cの存在を知っていた筈ですが、ここからあからさまなリークが行われた様子はありません。こういうところを見ても「創作」というものに対する敬意と責任を持っているかどうかの違いが大きく出ているように思います。

YouTube:Apple iPhone 5C ad - For the Colourful (2013) http://www.youtube.com/watch?v=heV0CNzC9OI

新しいiPhone5c、リーク時点では「廉価版」といった言われ方をしていましたが、実際発表されてみると質感は高く決して「廉価」と表現されるような安っぽいものではないらしいです。やっぱりリークはリーク、Apple自身の発表を待たなければ製品の本当の価値は分からないものです。リークされたことによってユーザーは混乱させられただけではなかったのかな。

だからこそ自分はAppleの新しい製品をAppleが用意した形で初めてみてワクワクしたいのです、製造途中のAppleらしい仕上げが施される前、製品として完成する前、工場のラインの上に乗っているやつではなくて、ステージの上でスポットライトを浴びてキラキラしてる状態で初めてお目にかかりたい。フィル・シラーのドヤ顔と共に。

綺麗なドレスを着てプロのメイクをしてもらった花嫁が、スポットライトを浴び美しいBGMともに登場する瞬間を待つように。決して控え室を覗き見するようなことはせずに礼儀正しく待ちたいのです。

bride

photo credit: Extra Medium via photopin cc