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ここのところ話題になっている「残業ゼロ法案」。どちらかというと雇用者 (Employer)に有利で、被雇用者(Employee)に不利な法案、ということで批判的な議論の対象になっていますが、きちんとした議論をすることで被雇用者にもメリットのある、バランスの取れた制度になるはずだと思います。
安倍政権は、ブラック企業の味方なのか? 「残業代ゼロ法案」について考 える

残業代という形のものが支払われないということを、「固定給だけで働かされる」というネガティブな考え方ではなく、「成果を時間で評価しない働き方」という考え方で議論されるべきではないでしょうか。

つまり、ある仕事を8時間でできる人と6時間でできる人がいた場合、8時間かかる人は8時間会社に居る必要があるけれど、6時間でできる人は2時間早く帰ることができる。しかし、成果は同じなので給料は同じになる。

このように、給与を労働時間に応じて支払うのではなくて、労働の成果に対して支払うようにするシステムをセットで考えなければならない、これを合わせて導入することで意味のあるシステムになると思います。

念のために申しあげておくと、私は労働時間をまったく無視していいと言っているわけではありません。例えば、ある人の能力で8時間かかる仕事だと見積って着手した結果、その仕事が6時間で終わったのならそれで帰ってよしとし、8時間以上かかるなら残業しなければならない、ただし残業手当は出ない。それなら公平と考えているということです。

もちろん、それが理想論的であることは承知しています。実際、仕事の成果をどう評価するのか? というのは難しいところで、6時間働いてできた結果をみて、ヨシとする上司もいれば、あと2時間あるからもうちょっとブラッシュアップしろ、という上司もいる。成果に対する評価の基準を持たなければ不公平が生じます。

また、ひとりで仕事をしているならともかく、チームで仕事をしていると他のメンバーの成果に影響を受けることもありますので、こういった点をどう評価に反映するのか? というのも難しいところです。

しかし、せっかく政府を巻き込んだ議論ができるチャンスなのですから、これを利用しない手はないはずです。

若い人のモチベーションを上げる制度に

私が勤務する会社にも今年の四月に入社した新卒がいて、私も彼の指導に多少関わっているのですが、私は彼に「プライベートの時間にも勉強してスキルアップすること」を勧めています。

もちろん、プライベートな時間ですからどう使おうがそれは彼の自由です。しかし、「エンジニアは時間を会社に提供してお金に変えているのではなく、自分のスキルを提供して、それに対する対価を得ている。だから提供できるスキルが上がれば当然待遇もよくなるのだから」と彼には伝えていて、それを表面的なことではなく現実のものにしたいのです。

彼らが頑張ってスキルアップすることは、日本全体の技術力の向上にもなるわけですから、国を挙げて評価できる体制を作っていきたいものです。

#モノづくりの現場から

photo credit: UGArdener via photopin cc