6月17日にアイルランドのダブリンで開催された”Coolest Projects“に参加してきました。”Coolest Projects”の様子はもちろん、道中やダブリンの様子を交えてまとめていきます。CoderDojo西宮/梅田の細谷さんが早々に記事を公開されていますので、こちらも合わせてご覧ください。

Coolest Projects 旅行記 : CoderDojo発祥の地アイルランドのイベントではスポンサーの充実度がすごかった・・・

写真はまとめてこちらにアップ…。

Coolest Projects 2017@Dublin
Go abroad to Ireland 2017

Coolest Projectsについて

Coolest Projects“とは、アイルランドのCoderDojo Foundationが年一回開催している忍者たちのプログラミング作品発表会です。今年は17カ国から約600の作品が展示されていました。

昨年開催した”DojoCon Japan 2016“でプログラミングコンテンストを実施し、優秀賞を獲得した忍者2名を2017年の”Coolest Projects”に招待したのですが、CoderDojo関係者の中からも有志で(もちろん自腹で)参加してきた、ということです。

出発〜入国

大阪からは関西のCoderDojoのチャンピオンとメンター4名が参加。関空からアムステルダム経由でダブリンへ向かいました。今回、大阪のメンバーは一緒に飛行機を確保したのですが、往きはKLMでアムステルダム経由、帰りはAir Franceでパリ経由でした。 旅程はこんな感じです。

15JUN(THU)1025 OSAKA/KANSAI INTERNATIONAL
15JUN(THU)1500 AMSTERDAM/SCHIPHOL AIRPORT
15JUN(THU)1605 AMSTERDAM/SCHIPHOL AIRPORT
15JUN(THU)1645 DUBLIN/DUBLIN INTERNATIONAL
19JUN(MON)1650 DUBLIN/DUBLIN INTERNATIONAL
19JUN(MON)1940 PARIS/CHARLES DE GAULLE
19JUN(MON)2325 PARIS/CHARLES DE GAULLE
20JUN(TUE)1820 TOKYO/TOKYO INTL HANEDA
20JUN(TUE)2035 TOKYO/TOKYO INTL HANEDA
20JUN(TUE)2150 OSAKA/KANSAI INTERNATIONAL

時差があるので分かりにくいですが、大阪からアムステルダムまでが約11時間、トランジットを経てアムステルダムからダブリンまでが約2時間。合計14時間の旅です。

ダブリンについて、いざ入国審査。入国の目的を聞かれたのですが、無難に「観光」とは答えずに素直に「イベント参加」と答えたら「何のイベントに参加するのか?」「イベントのチケットを見せろ」などと聞かれ説明したところ、挙句の果てには「CoderDojoって何だ?」と聞かれました。CoderDojoはアイルランド発祥の世界的な活動ですが、入国審査官には浸透してなかったみたいです。

到着〜宿へ

無事入国手続きを済ませ、空港からダブリンへバスで移動です。なんとなく天気が悪いな〜と思っていると、市街に入ってまもなく強い風と雨が。やっぱりこっちは天候が不安定なのかなと思ったのですが、結局ダブリン滞在中に雨が降ったのはこの時だけで、あとはずっと好天に恵まれました。ダブリンではかなりレアなことなんだそうです。

一緒に行った3人は同じホテルだったのですが、自分は節約と話のネタにAirBnBで宿を確保。当然、宿までの行程も別なので先に目的のバス停についた3人が降車。自分も、AirBnBのホストさんから予め聞いていたバス停で降りようと待っているけれど、いつまで経っても止まらない。

Google Mapで確認するとどんどん遠ざかっていくので、運転手さんに聞いたところどうやらそのバス停には帰りのルートで止まるところとのことで「ちょっと待っとけ」とのこと。バスは本来のルートを通っていくので自分が目的のバス停にはなかなか到着しない。

他の3人とは荷物を置いたら合流してご飯に行こうということになっていたので焦ってきます。

宿の位置とバスの位置を見ながら途中で降りれば良いポイントがわかってきたので、運転手さんに「ここで降りるよ」というと「慌てんな、もうちょっと待っとけ」との返事。いや、もうだいたいわかったんだけど…。

そんなこんなで、ようやく目的のバス停についたので、ダッシュで降りて宿へ歩いて移動。ダブリン市内はバスが充実しているので、本当は別のバスに乗り換えて移動した方が良いのですが、とにかく最初のバスでつまづいてしまったのでもう一回バスに乗る気にはなれずホストから教えてもらった道順とGoogle Mapを頼りに宿を目指し、到着したのが20:00過ぎでした。

泊まるのが個人の家なので遅くなって入れなくなったら困るということで、バスの中からAirBnB経由でホストに連絡。ホストも心配してくれていたので到着したらすぐに出迎えてくれました。

あとでわかったのですが(いや乗ってる時から薄々感づいてはいたのですが)他の3人よりも早いバス停で降りて宿に向かっていれば、なんてことはなかったのです。やはり初めての場所に行くなら事前の下調べは大切ですね。

これも帰国後に教えてもらったのですが、ダブリン市内の交通を調べるのならJourney Planというアプリが便利なようです。現在地と目的地を入力するとバスだけではなく鉄道も含めてどんなルートを取ればいいかを教えてくれます。バスもバスの番号まで表示してくれるので安心です。次行く時は必ずこれを使おうと思います…。

宿泊先はAirBnBで

自分の宿泊先は、自分と同じか上ぐらいの女性の一人暮らしの家で同居人は白いスコティッシュテリア(レフティー)だけでした。一階はリビング(ここに入ることはありませんでしたが)とダイニング、キッチン、バスルームがありダイニングを出たところに小さな中庭がありました。二階は寝室が2つあるだけでひとつはホストの部屋、もうひとつが客室という小さな家です。

ダイニング、キッチン、バスルームは一緒に使う感じなので、まさに親戚のおばちゃんの家に泊まりにきた感覚。

ダイニングにはカントリーミュージックのポスター、スコティッシュテリアの置物や絵が綺麗に飾ってありました。ホストはカントリーミュージックが好きで自分のラジオ番組も持っているとか。僕の滞在中も夜遅くに番組のためにでかけていき、深夜に帰ってきたみたいです。

個人宅での宿泊なので、出入りは自由じゃないのかなと思っていたのですが、ついてすぐに家の鍵を渡されれ鍵の掛け方を練習させられました(笑)。つまり、家を出る時は自分で鍵をかけてでていけということです。自分としては大変助かるのですが、見ず知らずの外国人に自宅の鍵を渡すというのもなかなかすごいですよね。ホストも一日中家にいるわけではないので、悪いことをしようと思えばできてしまうのです。AirBnBすごいです。

ダブリン市内は北の方が治安が悪いとは聞いていて、自分の泊まった家がまさにそのエリア。幸い滞在中にトラブルはありませんでしたが、中心部や南の方に比べるとゴミや犬の○が落ちていることが多くてやや汚い印象ではありました。

International meet up

到着日の翌日、”Coolest Projects”の前日の午後にCoderDojo Foundationのオフィスが入っているDogPatchがある複合施設”Chq”で、アイルランド以外の国から来た人たちが集まる”International meet up”が開催されました。

日本のイベントの感覚で、進行の人がいてイベント開始の案内があってタイムテーブルに沿って進むみたいな感じをイメージしていたのですが(実際タイムテーブルはあると聴いていたのですが)、開始時間になってもその様子はなくピザと飲み物が運ばれてきて、各自好きに食べて飲んでしゃべって、写真撮ったりしながら時間が進み、最後の方でCoderDojo Foundationの主要メンバーやRaspbery Pi Foundation CEOによるスピーチがあって、いつのまにか閉会という流れでした(笑)。

meet up後は同じchqの中にあるEPICというアイルランドの歴史が学べる施設を見学。この施設ではインタラクション技術を使って楽しくアイルランドの歴史を学べるようになっていて、そのインタラクションがとても凝ったものでした。当たり前ですが、すべて英語なので全部を理解できなかったのが残念ではあります。もう少し英語ができればもっと楽しめたと思うのですが。

入り口でパスポートをもらって各コーナーでスタンプを押していくと最後に電子絵葉書的なものをメールで送れるという仕掛けになっているのですが、このパスポートのスタンプ押しを一緒に参加した5歳の日本の女の子に押してもらうのも楽しかったです。

Coolest Projects 2017

3日目はいよいよ今回の訪問の目的Coolest Projects 2017です。会場はDublinの中心部から少し南に行ったところにあるRDSという大きなホールです。2つの大きなホールに約600の忍者たちのProjectが展示されています。600と聞いた時に「そんなにたくさんの作品をどうやって展示するのかな?本当に600もあるのかな、僕らの英語の理解が間違っているのかな?」と思っていましたが、会場に行って分かりました本当に600ありました。会場には、細長い箱のような台が建てられていて、その上にPCや自分が作った電子工作の作品を置いて発表するのですが、一人当たりのスペースはかなり狭かったです。特にScratch作品のように、PCだけで展示できる忍者にはPC一台分のスペースしかありませんでした。これなら600展示できるのに納得です。

作品は、Scratch、ハードウェア(電子工作)、モバイルアプリ、web、ゲームなどのカテゴリーに別れてそれぞれゾーニングされて展示されています。これらの作品はすべて審査員による審査を受け、イベント最後の表彰式で受賞作品の発表が行われます。

審査員は二人一組で、予め決められた時間割に沿って各作品を見て回りインタビューを行います。ちらっと時間割をみた感じでは一作品当たりの時間は15分程度だったようです。インタビューはもちろん英語なので、今回日本から行った忍者のサポートも行いましたよ。

審査員が訪ねていたのは、「どういう作品なのか」「なぜその作品を作ったのか、きっかけは何か?」といったことで、忍者相手ということもありポジティブなレスポンスを返してくれます。私がサポートした忍者の作品は「キーボードの操作が苦手な小さい妹でも遊べるように、太鼓をたたく操作を取り入れた」というところが審査員に高く評価されていました。残念ながら受賞にはいたりませんでしたが…。

基本的には審査を受けるために展示しているので、審査が終わると撤収する忍者も結構いました。特にScratchには小さな忍者もいるので、長時間自分のブースに立っているのは辛かったのだと思います。ホール内にはスポンサーブースが多数出ていて、それぞれ忍者向けのアトラクションをやっていたので忍者たちが退屈することはなかったと思います。

特にVRをやっているブースが多く、日本だとVRゴーグルの利用は13歳以上の自主規制があるのですがアイルランドでは年齢関係なく楽しんでいたようです。

スポンサーで一番大きなブーススペースを使っていたのはMicrosoftで主にMinecraft Education Editionの展示に力をいれていました。それ以外にもIntelがGenuino 101のワークショップ、Symantecがセキュリティをテーマにしたゲームなどなど有名どころが名を連ねます。IT系の企業ばかりでなく、Bank of Irelandのような基本的にプログラミングとは関係のない企業もCSRの一環として、スポンサーとして参加しブースでも銀行とはまったく関係ない展示で忍者たちを楽しませていました。こういうところに積極的にでてくるのはすごいな、こんな風潮が出来てくるといいなと思いました。

イベントの最後には待ちに待った表彰式です。表彰式が行われるメインステージでは、それまでパネルディスカッションやワークショップが開催されていて大人も忍者も自由に参加できたのですが、表彰式の直前は一旦全員退出して展示していた忍者たちが揃って入場してきました。あくまでも、忍者が主役のイベントなのです。

表彰式の音楽もまったく子供っぽくなくて、かっこいい曲が流れます(具体的にどんな曲という説明が難しい)。賞品にはプログラミングに関連する機器が用意されていました。Intelがスポンサーということもあって、Genuino 101がたくさんあったのが印象的でした。

Coolest Projects 2017に参加して

今回、初めてCoolest Projects 2017に参加してみて、CoderDojoに関わる人間としてここの毎年最低ひとりは日本の忍者を参加させたいと思いました。アイルランドや周辺のヨーロッパの国だけでなく、色んな地域から来ていることを考えれば日本だけが遠いと言ってる場合ではないなと思います。

あと英語ができないとダメ、これは痛感しました。もっというと英語ができるだけでもダメで「こいつは英語で話せる」と思ってもらえないとダメです。日本人は基本的に英語ができないと思われているので、向こうから積極的に話しかけられることがありません。違う国同士でも英語ができる(外見からそう判断できる)人同士のコミュニケーションは円滑に進んでいる(と僕には見えた)のですが、日本人はそこに乗り遅れてしまいます。日本人は言語に関してはそういう意味でもハンディキャップを背負っていると思います。

次回はもっと英語力を鍛えて「英語喋れるでオーラ」を出して臨みたいと思います。